はじめに
いつもお読みいただきありがとうございます!
今回の内容は、12/8夜に開催されたun-veiling初のオンラインオフ会のレポです。
discordでやっている事から、どうしても普段のun-veilingはテキストベース。それでもコミュニケーションは成り立つのですが、やはり実際に喋ったり顔を合わす事でそれぞれどのような人かという理解もできるし、今後も話題が出やすいのではないかなあ、という気持ちで開催しました。
今回はまずこの会の趣旨の説明と自己紹介を経て、『「ギフテッド」という語句について』『各自の得意なインプット/アウトプット』という2つのテーマで話し合いました。
初回ということもあり一旦当事者・親御さんの垣根なく話せそうなテーマのもと話してもらうという建付け。うまく行くかドキドキでしたが、参加してくださった4名のどの方からも様々な話題が出て、話したからこそ分かった共通点やできた比較というのも多く、とても盛り上がった!と個人的には思っております。
会の概要
まず初めに、このun-veilingはどのような場所か?ということを説明しました。とはいっても、4~6月に開催した「ラベリング迷子」読書会とほぼ同じ内容ではあるのですが。。
参加者の皆さんの心理的安全性を第一に、学術的だったり理論的な話というよりは各自が経験ベースかつ自分の言葉で話してくださいということ。沈黙も大事な考える時間であり、気まずさを覚える必要はないという事。哲学対話にも通じるような観点を皆さんで共有します。
その後は各自の自己紹介。un-veiling内でも入ったら自己紹介をすることにはなっているのですが、やはり口頭で説明するとスッと入ってきますね。
皆さんに聞いた「un-veilingに入ったきっかけ」も、読書会から参加してくださっているベテランから、ギフテッドについて調べている中で偶然「ラベリング迷子」を読んだという方(アマゾンに感謝ですね)、LagoonのHPで知った方…と様々。今年一年、色々な活動をしてきたよなあ…と個人的に感慨深かった瞬間でもありました。
また、話題になるかなということで用意した、各自の好きなこと。保護者の方の中には「娘のですか?」という方もいらっしゃいましたが、ここは敢えてお話しされているお母さまご自身のことをお聞きすることに。少しずつ謙遜しながらも、料理を、裁縫を、絵を、ガーデニング…etcと、各々の世界が垣間見えました。余談ですが、何かを作る系が好きな方が多かったです。
①「ギフテッド 」という語句について
最初に話してくださったのは直近でun-veilingに入って下さった成人当事者の方。「ギフテッド」という言葉に対しては、「実はあまりいわゆる世間で言うところのギフテッドという感覚はあまり無い」と前置きしつつ、幼少期から人と自分の差について語ってくれました。
いわゆる「出る杭は打たれる」を経験する中で、自らの中の「こういうものだろう」という感覚に対し、隠した方が場が回ったり、あまりそのプロセスを理解されなかったり…社会人になってからも、実力を発揮した!と自分は感じるという場では「そこまでやらなくていいから」という旨の評価をされた、とのことでした。
この辺りから、他の当事者の方の職場の話になり。一時的に「生きづらさ」「皆とズレる」「イヤミに見えないように自分を押さえましたよね」という流れに。
今日の会話の流れは過剰適応路線、皆さん大変でしたねという雰囲気かしら…と思ったところでした。しかし、ある時点から各自のいわゆる凸の部分や職業こそばらばらであってもかなり悩み方に共通するぞ、という流れになり、
「自分の基準でこうではないかと思う事は世の中的にはtoo much」という話では一同が頷き、
「断れない性分も手伝い、気づいたらいろんなタスクが自分のもとに。。しかし時間配分を考えたら出来ない範疇ではなかった」
「自分は管理職で、同じ業務は二度やりたくないタイプ。現場から何かしら意見が上がるだろう!と期待して色々投げかけてみたが、思ったような結果にならず。」
「思ったことをそのまま言うと圧が強くなってしまうようだ。言い方にとても気を遣う」
…などなど、気づいたら管理職トークに花が咲いていました。管理職をやったことのない私は、先人からの世の見え方はこのようなものなのかと聞いておりました。
また、ここまで当事者間の色が強かったので、親御さん路線に話を投げてみると、やはり「(自分の子供は)周りに気を遣う。しかし、周りに合わせると話題が自分の興味関心ごとではなくなる」という話をしてくださいました。場こそ違えど、根っこは同じだな…改めてそう感じる場となりました。
②各自の得意なインプット/アウトプット
5分ほどの休みを挟み、2つ目のテーマに。とはいえ、1つ目のテーマの時点でかなり仕事に関する話が出てきていたので、シームレスに進んだ印象でした。ここまで来ると場も温まり、皆さんの緊張も無くなってきた印象がありました。
後半パートで最初に話題となったのは、小学生のお嬢様について。掛け算の概念は理解しているが、九九を覚える意味とは?というところでどうにも渋い顔だとのことでした。
九九以外でも、先生などから一方的にこれをやって、と言われることには「なぜ?」「それをやって私に何のメリットが?」というのが先に来るけれど、着手していくうちにそのメリットが分かっていく時もある、とのことでした。
ここで他の当事者の方が出した論点は、高知能といっても、成績に必ず紐づくというよりは、学習指導要領内の枠組みに従う上で結果を出す、という「枠組み」が先にくるのか、もしくはこのお嬢様のようにその枠組みごと疑ってかかるような「思考力」のどちらが先にくるのだろうね、両方のタイプがいるだろうね、というものでした。
また、上記とはまた違う方向性の話としては、個々人の仕事や勉強のインプットの仕方とWAISの結果という話題も上がりました。例えば、私まるは言語理解と処理速度が相対的に高く、知覚推理とワーキングメモリー(WM)が相対的に低い凸凹凹凸という形。一方、今回の参加者の中には凹凸凸凹というまさに真逆の形をしているという方も。お仕事の覚え方や避けたいポイントというのが、面白いくらい真逆でした(凹凸凸凹同士だと、職業は全然違くとも相通じるものがあるようで、そこでも盛り上がりがありました)。
一度説明を聞けばなんとなく理解でき、同じことを2回したくないお二人。片や、質より量をモットーに、やれと言われれば同じことやる、むしろ全体の構造の理解は最後に来るという私のやり方。
WAISの結果だけが全てではない、としつつも、このような形で話題にできるならそれは一つの活用の仕方なのだろう、と思います。
その他にも、学生の頃はむしろ板書しないでただ聞いている方が成績がよかった(書くリソースが割かれるので)など、出るわ出るわという皆さんのお話。あっという間に定刻になりました。
まとめ
今回は当事者の方が多めの回ということもあり上記のような進行となりましたが、こちらは当日誰が参加するかにもだいぶ左右されるのではないかな、と思います。それこそ、管理職あるあるで盛り上がる話や思考力と成績の枠、という話はまさにその場の流れが生んでくれたものですので、まさにこのような対話の場というのは一期一会だなあ、と感じます。
今回は都合がつかなかった方もいたので、ぜひ今後もun-veiling内ではオンラインオフをしていきたいし、その都度活動報告も上げていって、このような場があることや内側でどのような話題が出ているのかを知ってもらいたいな、と思っています。
では今回はここまでです。お読みいただき、ありがとうございました!