ギフテッドというラベリングの限界

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はじめに

10月下旬から11月にかけて、Xのアカウントにてインタビューを行っていました。

これは先日の「ギフテッドの女の子について」の記事がハネてまるが気をよくした…もとい、このブログの読者の方がどんな記事を読みたく思っているか調査する必要があるな、と思い行ったものでした。まずは何よりご協力・ご検討いただいたすべての方、本当にありがとうございました。

その結果、X経由以外の方も含め8人もの方にご協力をいただくことができました。それぞれの方に一人ずつ相談対象のお子様がいらっしゃると考えても純粋に倍して15人くらいの話が聞けたのでは?

人数としても申し分ないですし、どの方のお話も本当に参考になる濃いものでした。

マイノリティ性は外側からは完全に理解されきらない

さて、今回のインタビューでは「ギフテッドの女の子を持つ親御さんに話を聞きたい」という体で募集をかけたのですが、実際にお話をした内容は多岐に渡るものでした。

こちらが相談に乗る形だった方やブログの感想、ご家庭での取り組みについて、またご自身のアイデンティティについて、実に様々な話が出てきます。

その中には常にマイノリティという構造が底深く流れていました。

「ギフテッド」や「凸凹っ子」、ここではものの感じ方考え方の違いやIQ値の上振れ箇所があるくらいの意味として、そもそも世間的にマイノリティであるという構造。IQ130あると「まだ」当事者だと言いやすいという杓子定規さもありますね。

ギフテッドに限らず、マイノリティというのはとにかく苦労をします。

なぜなら、傍から見て分かりづらいから。そして、マジョリティから見て、特別気に留めなくても日々を生きていけるという構造があるから

当事者にならないとそのことに関心を払わない、だから理解して「もらう」必要がある、という構図がある。正しい正しくないではなく、世の中はそのようにできています。

おまけに、なまじお子様がうまいことやってしまうところがあったりすると、やっぱり期待してしまったり、困りごとが伝わらなかったり…そしてそのジレンマをリアルで分かち合える先がなかなか無く、もどかしい。

そして、やはり、当事者の内部でしかわからない、癒しえない領域というものも、あると思うのです。

ギフテッドというラベリングの限界

ギフテッド界隈では、もはやインタビューをするまでもなく、「ギフテッド」というラベリングに対する限界について多くの方が言及しています。

2023年現在、ギフテッドと聞くとやはり世間一般的なイメージとしては「数学や理数系にすごく強い。エジソンとかアインシュタインみたいな」「並人には理解ができないような人でしょ?」みたいな像が強いのだと思います。

なんかこういう感じ。『特定の分野で優れた/著しい才能を見せる』なんか表現されちゃうと、まあそうなりますよね。数学じゃなくてもオードリー・タンとか、若い日本人だと芦田愛菜・藤井聡太レベルの人間想像しますよね。

ところが、ところが、ですよ、たかだかIQ130やら140やら叩き出す程度ではね、あの、そう簡単にはそうはなりません(むしろIQを測るに至った経緯の方がずっとその後の参考になるくらいです!)

実際にそういう数値をたたき出した当人、ないしその当人を育てている親御さんは、もちろん当人が興味のある路線で結果を出したり流れるように喋ったりすごく緻密な絵を描けることを知っています。

その一方で、

本人の特別でもない年齢相応のところ

むしろ苦手とするところ

しょーもないところ

本当はそういうところもいっぱいあるのだ、むしろ困りごとをどうにかしたいのだ、

そんな気持ちなのではないでしょうか。

「ウチの子はおMENSAの会員ですのよホホホ」

「ウチの子のIQは150でしてよ」

そんないけすかないフリーザ様みたいな人がいる界隈だと、入る前は勝手に思っていました。

実際に入ってみると全然そんなことありませんでした。誤解でした。ごめんなさい。

ちなみに言語理解141の私は知っています。

電車を乗り過ごして5分遅れた待ち合わせのことを。

カード支払いへの切り替えを忘れてガスが止まったあの日のことを。

なくした鍵がどのポケットに入っていがちかを。

直近の燃えるゴミの日を逃したことを。

そして、そんなしょーもない話が、案外飲み会で酒の肴になる時もあることを。

おわりに

本当は別の内容で記事を書こうとしていました。そのうちの段落の一つとしてギフテッドというラベリングの部分を書いていたのですが、むしろここだけ切り取った方が分かりやすいのでは…と思い、今回はこのような内容になりました。

正直、この記事の内容に限れば、インタビューするまでもなくTLを見ればわかるような内容だと思います。ただ、実際お話をさせていただいて共通して思ったものとして

「どうも世間に誤解をされている」

「自分(親)は子供に天才になってほしいのではなく、人の世の中で平和に生きてほしいのだ」

という思いをひしひしを感じたのです。

もちろん、界隈内ならすべて理解しあえるよ!みんな仲間!!という訳ではないですが、やっぱりマイノリティであるが故の複雑さ、そしてギフテッドというなんか無駄に選ばれてしまった感のあるラベリング故のミスリード…そういうハード面での苦労の尽きない界隈だなあと思います。

では、今回はここまで。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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